ロイドはずっと気になっていた。
「手枷生活」
「あのさー、リーガル」
「なんだ?」
テセアラで精霊を求めて旅途中のロイド一行。
ロイドは歩を止めずに、リーガルの手枷を指で軽く叩いた。
「これして暮らすのって、やっぱり相当キツいんだよな?」
リーガルは「そうだ」と答えて、少し黙った。
そしてちょっと自慢気な顔をして、自分の脚を指す。
「しかし、なかなか御陰で脚が鍛えられたぞ」
それを聞くと、ロイドは目を大きくしてはしゃいだ。
「すっげー!そんじゃ俺もそれ、してみっかな〜」
すると、ゼロスが大笑い。
「ハニー、それは短絡的過ぎるぜぇ」
それに続いて、ジーニアスも
「そうだよ。それにロイドじゃ、すぐ飽きるね」
と笑う。
それをロイドが怒らない訳がない。
すぐさま鞄からロープを取り出して、器用に自分の両腕を縛った。
そして自信有り気に笑う。
「もし半月以下で俺がめげたら、ゼロスとジーニアスの荷物持ちになってやる!」
言われたゼロスとジーニアスは
「ひゃひゃひゃ、そんじゃ三日後には、荷物を持たずに旅出来るな〜」
「あはは、ロイド。もしかしたら明日には荷物持ちになってたりしてね!」
と、馬鹿にしている。
そんな中、最後尾を歩くリーガルは、何か考えるような重い表情でいた。
それから、約束から半分である一週間が過ぎた。
なかなか苦戦したが、それでも一週間になると体が慣れてくる。
「俺もこのまま、ずっと手枷生活しようかな」
そんな冗談も言うようになった、その夜。
風に揺れて、葉が鳴っている。
どこかで寂しく梟の声がする。
時々、誰かが寝返りでも打っているのか、布ずれの音がしたりもした。
(…寝れない)
理由は分かっている。
(…一週間以上、やってなかったもんな…)
動物である以上仕方のないことだが、困り果てていた。
『下』が熱くて堪らない。
(ど、どうする…かな…)
とりあえず、辺りを見回す。
皆深く寝入っているようで、ロイドの異変には気付いていない。
どうせ眠れないのだ。
そう考えて、静かに部屋を後にした。
部屋を後にしたロイドは、そのまま外へ出た。
外の風は冷たく、心地よく頬を撫でる。
ロイドは繁みの奥の大木の下まで歩くと、そのまま倒れ込んだ。
(ヤバい、限界…)
激しい、熱。
それは時が経つ程酷くなる。
「くっそ…」
堪らなくなってきて、ロイドはズボンへと手を伸ばす。
熱はロイドを焦らせ、それが為にズボンのボタンが上手く外せない。
「っ…外れろよ…ッ!」
力任せにボタンを引っ張った。
しかしそれは勿論ズボンを伸ばすだけで、ボタンは一向に外れない。
「うっ…くっそォ…」
堪え難い熱と、外せないボタンに涙が出てきた。
「貸してみろ」
突然、低く響く穏やかな声が背中から降ってきた。
そして遂に、ロイドはボタンから開放された。
「大丈夫か、ロイド?」
声の主、そしてボタンを外してくれた人。
それは、リーガルだった。
「うわっ…リ、リーガル…!」
ボタンからは助けられたが、醜態を晒してしまった。
焦るロイドに、リーガルは申し訳なさそうに語った。
「すまない…。やはり始めから止めておくべきだった」
俯くリーガル。
「私も手枷を付け始めの頃、『それ』に難儀したのだ。苦しかっただろう…」
するとロイドの肩を支えていた手が、静かにロイドの『下』を露にし始めた。
「わー!リーガル!いいよ!!」
思わぬリーガルの動きに、一気に平静を取り戻す。
しかしリーガルも、あくまで平静だ。
「男同士だ。そう恥ずかしがる事はない」
ズボンを必死で握るロイドの手を外すと、腕を縛るロープの結び目を近くの枝に引っ掛けた。
ロイドはリーガルに背を向けて、ちょうど両腕を木に縛られたような格好となった。
少し浮き気味の足をばたつかせて、どうにか抵抗する。
「リーガル、俺ほんと大じょ…ぅわッ?!」
リーガルはお構いなしにロイドの左脚に腕を通して、その中心をやや強く握った。
それだけで、始めから熱くなっていた先が濡れていく。
「こんなになっているのだ。無理をしなくて良い」
言うや否や、その手を容赦なく上下に動かす。
ロイドはどうにか止めようとするのだが、左脚は彼の腕に挟まれているし、右脚はそれの上に乗っている。
止められるどころか、大きく広げられた脚がより強い刺激を与えるのだ。
「うッ…くぁ…やっやめ…ッ!」
制止の言葉も、揺れる躯に合わせて洩れていくだけだった。
そんな必死なロイドを知ってか知らずか、リーガルは手を休めることなく『ロイドを助けて』くれていた。
単調な上下運動。
どうにも、吐き気を催した人の背を撫でるのと同じ感覚でいるようだ。
そんな平静なリーガルに対して、ロイドは『刺激』を感じるだけで精一杯だった。
それがロイドの羞恥心を掻き立て、さらに感度を上げる。
すぐにロイドの中心は蜜に溢れて、いやらしく上下運動に合わせて音を立て始めた。
耳元で、リーガルが小さく笑った。
その時に出た息が耳を撫でただけでも、思わず反応してしまう。
「わ…ッ」
「ああ、すまない」
リーガルは少し頭を離した。
「だが凄いな。もう、こんなに音が出ている」
その言葉。
あくまで思ったことを口にしただけなのだろうが、恥ずかしくてたまらなかった。
「そんなこと…言うなよ…ッ!」
すると、リーガルはロイドの肩を顎で挟むようにして、その中心を覗き込んだ。
「だが本当のことだぞ、ロイド?」
そして、指で先を強くつまむ。
「わぁッ…!!」
その鋭い刺激に、思わず悲鳴を上げてしまった。
指は、そのまま先端だけを弄る。
ロイドは擦られる度、ビクビクと痙攣の如く反応する。
刺激は確実に彼を追い詰めているのに、決して達するには至らなかった。
果てなく続くようにも思えるその刺激。
「わ…も、もう…」
たまらなくなって、ロイドは涙目でリーガルを見た。
「…いけるか?」
問いに、必死に何度も頷く。
「イける…からっ、も…もっと…」
穏やかに笑うリーガル。
「もっと?」
今や、無意識にロイドは自分で腰を動かして、少しでも強い刺激を求めていた。
「もっと…して、くれ…ッ」
リーガルは手枷の為に、両腕がロイドの中心にある。
だから、頭を撫でる代わりに優しくロイドの頬に頬を寄せた。
「…分かった」
すると、今まで先だけを弄っていた指が、ロイドの一番敏感な箇所を激しく擦り始めた。
そして一方の空いていた手が、全体を強く絞り上げるように責めてきた。
「う…うぁ、ぅああーッ!!」
達した。
しかし、尚も手は止まらなかった。
「も、いい…ッ!」
躯全体が、ガクガクと震える。
縛られた手で何度も空を握るが、無駄なことだ。
「うわ…ぁ、あァ!!」
達したばかりと言うのに、また絶頂を迎える。
ヒューヒューと、息が抜けるようだった。
それでも、まだ止まらない快感。
「やめ…やめろ…ッ」
涙が溢れた瞳に、リーガルが優しく口づける。
「我慢だ」
もう一度、口づける。
「全部、吐き出してしまえ」
それから何度も何度も達して、遂にロイドは意識を手放した。
意識が、ゆっくりと戻ってきた。
目の前の木が、白く濡れている。
いつの間にか木から降ろされていて、服も着ている。
まるで今まで、夢でも見ていたようだ。
「目が醒めたか」
しかしその声で、一気に目が醒めた。
飛び起きて、その声の主につかみ掛かる。
「リーガル!!」
呼ばれた方はきょとんとしていた。
呼んだ方は、先ほどの『事』を思い出して、赤い顔が隠せない。
「さっきの、テセアラでは普通だよな?!」
「…『さっきの』?」
はっきりしない態度に痺れを切らして、ロイドは大きく目を逸らして言い直す。
「…人の…を、手伝うのって、こっちでは普通のこと…なのか?」
普通であって欲しい、と必死で思った。
いや、祈った。
そうでなければ、恥ずかしくて死にそうだ。
しかし、無邪気な笑顔は無情だった。
「さぁ、どうだろうか…?」
そして申し訳なさそうに頭を掻きながら、
「私はただ、お前が苦しそうだったから、助けようと思って」
と続けた。
そして、改めて笑顔。
「賭が終わるまで、もう暫くあるだろう?」
「また苦しかったら手伝うから、そう怒るなロイド」
翌日、ロイドはゼロスとジーニアスの荷物持ちとなったという。
***おまけ***
ロイドの荷物持ちを手伝いながら、リーガルは不思議そうにしていた。
「ロイド、一体どうして急に止めてしまったのだ?」
「そ、それは…」
「…私のせいか?」
「いや、あー…」
「気持ち悪かった、か…?」
「…いや…気持ち悪くは…なかった…。って、言うか、むしろ…」
「むしろ?」
「わー!!早く行かないと置いていかれるぞ!」
終わりです。
リー×ロイですけど、カップルと言う感じではないですね…。
いや実は、これゼロ×ロイ+リーガルの…さ、3Pモノだったという…(わはは)
私的カップリングは基本ゼロロイで、
リーガルとロイドは親子っぽいのが好きなんです!(クラトスは…?!笑)
だから、上の小説でもリーガルはあくまで
『処理手伝い』までなんですよね。
リー×ロイと言いながら、微妙にカプっぽくないのは、そうゆう訳なんです。
ちなみに、ゼロロイ部分が抜けたのは、長すぎたからです(え)
色々割愛しまくって、今の形になっています。
年齢制限が入るシーンに辿り着くだけで、スクロールバーが小さ〜くなってしまって…(ははは)
まあ同人誌とかじゃないから、長い分には構わない気もしましたが、
「読むのがたるいよ!」と思って短くしました。
でも個人的には、書きたかった『ロイド受』と
『親のようなリーガル』が書けて良かったです。
(親は『処理手伝い』はしないだろ!というツッコミは無しで!笑)
『ゼロロイ』も書きたかったんですけどね…!
この小説で一番可哀想なのは、ゼロス(笑)
では、読んで下さって有難うございました!